風羽は、水の音が好きでした。

ぽこぽこ、ゆらゆら。 あたたかくて、やさしい音。

その中にいると、 なんだか、遠くの声が聞こえる気がするのです。

ある日、風羽はおふろに入っていました。

体を支えられて、 あたたかいお湯の中で、ふわりと浮かびます。

ぽこ……ぽこ……

その音にまじって、 なつかしい声が聞こえました。