雨は、少しだけ弱くなっていた。
窓の外はまだ白く滲んでいるが、
昨日ほどの重さはない。
水音は本を開いたまま、顔を上げる。
「……今日は?」
少し離れた席に向けて声を投げる。
渚はノートに目を落としたまま、少し遅れて答える。
「見たよ」
「書いた?」
「うん」
水音は立ち上がる。