チャイムが鳴って、教室が少しだけざわつく。

水音は鞄を持ち上げる。

立ち上がったタイミングで、前を見る。

渚も、同じように席を立っていた。

一瞬だけ目が合う。

「……帰る?」

「うん」

それだけの会話。

そのまま、二人は教室を出た。

外は、少し蒸し暑い。