天界の話を、すこしだけしましょう。

その場所は、空のずっとずっと上にあって、

ひとの目では見えません。

けれど、音もなく、風のなかに混じって、いつもそっと在るのです。

そこには、神さまがいます。

「神さま」といっても、

あなたが思い浮かべる姿とは、すこしちがうかもしれません。

このお話の神さまは――

とてもおおきくて、たぶん2〜3メートルくらい。

ながい白髪は、やわらかくウェーブで

ひげも同じようにふわりとしていて、

どこか光をまとっているように見えます。